光を当て水から水素発生、鉄ベース触媒で実現、富士化学と関西学院大 – 日経テクノロジーオンライン

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開発した新規触媒の概要

(出所:富士化学工業)

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Fe-GOのSEM像

(出所:富士化学工業)

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Fe-GOの評価試験結果。3回繰り返し使った後でも性能劣化しなかった

(出所:富士化学工業)

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 富士化学工業(富山県上市町)は3月3日、光エネルギーを用いて水から水素を発生させる新規触媒を、関西学院大学と共同開発したと発表した。新規触媒は、地球上に豊富に存在する鉄・炭素・酸素が材料のため、安価に製造できる。従来、使われていたプラチナの代替になり得るという。

 光エネルギーで水から水素を生成する技術は、人工光合成の第一歩として、活発に研究開発が進められている。酸化チタンなどによる光触媒や白金による水素イオンの還元作用が知られているが、レアメタルを使った場合、商用段階でのコストが問題になる。

 今回開発した新規触媒Fe-GOは、酸化グラフェン(GO)と鉄化合物(今回使用したのはペンタカルボニル鉄Fe(CO)5)を、高圧水銀灯を用いて合成した。合成されたFe-GOを分析した結果、鉄酸化物が微細な粒子として均一に分散していることが分かった。また、酸性、アルカリ性、加熱条件に附しても磁石に付かなかった。

 この新規触媒Fe-GO 2mgをエタノールと水の混合液20mLに漬けて白色LED光を当てたところ、40時間で5mL超の水素を発生した。また、使い終わったFe-GOを蒸留水ですすいで再使用した結果、3回目の利用でも40時間で4mL超の水素を発生し、性能が劣化せず繰り返し利用に耐えることが分かった。さらに、電気触媒としても利用できる。

 水素は、次世代の2次エネルギーとしての活用も見込まれており、市場規模は2050年に日本だけで8兆円に達するとの試算もある。現在、水素の原料には、化石燃料ならびに天然ガスが主に使われており、レアメタルによる触媒が使われている。光と安価な触媒によって水から容易に水素を製造できれば、水素エネルギーシステムの実現を後押しできる。




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