日本マイクロソフト 日本HP 「働き方に合わせたデバイス」 の提案で生み出す新たな商機 2017年いよいよ企業でのWindows10 移行が本格化 – BCN Bizline

Home » 11パブリック・マネジメント » 日本マイクロソフト 日本HP 「働き方に合わせたデバイス」 の提案で生み出す新たな商機 2017年いよいよ企業でのWindows10 移行が本格化 – BCN Bizline
11パブリック・マネジメント, 市場化テスト コメントはまだありません



2017/03/02 09:08

[週刊BCN 2017年02月27日付 Vol.1667 掲載]

Special Issue

 ビジネスシーンにおけるクライアント環境を語るうえで、最も大きな話題ともいえるOS、Windows 。最新版の Windows 10 において、マイクロソフトはこれまでとは大きく異なった新機軸をいくつも取り入れてきた。日本HPは、日本マイクロソフトの重要パートナーとして、そのOS戦略に足並みを揃え、協業体制でPCなどの端末に関するビジネスを展開している。 Windows 10 および Windows 10 Mobile にまつわる両社の協業はどのような方向に進むのか。2017年の取り組みについて、日本HPの九嶋俊一・執行役員パーソナルシステムズ事業本部長兼サービス・ソリューション事業本部長と、日本マイクロソフトの三上智子・ Windows & デバイス本部業務執行役員本部長の二人に話を聞いた。


16年はコンシューマ市場が中心 17年は企業での採用が本格化

 昨年は、Windows が大きな変革を迎えた年となったといえよう。 Windows 10 への無償アップグレードが実施されたことでコンシューマ市場では多くのユーザーが移行し、すでに全世界で4億台以上のデバイスで稼働している。今年は、法人向け市場においても Windows 10 の採用が本格的に進むとみられる。 Windows 8/8.1 の採用を見送った企業も少なくないが、Windows 10 はほぼすべてのユーザーが採用するものとなるはずだ。すでに Windows 7 は出荷もメインストリームサポートも終了しており、その移行猶予は延長サポートが終了する20年1月までとなる。

 日本マイクロソフトの三上本部長は、「すでに、中小企業や文教分野で Windows 10 への移行や導入が進んでおり、中堅や大企業でも昨秋から具体的な問い合わせが増えている。多くの企業が何らかのかたちで Windows 10 の検証を開始しており、いよいよ今年、法人市場でも本格的に展開が進みそうな手応えを感じている」と語る。

WaaSによる運用モデルの変化に備え さまざまな支援の仕組みを提供


三上智子

日本マイクロソフト

Windows & デバイス本部

業務執行役員

本部長

 Windows 10 がこれまでの Windows と決定的に違う点の一つに、機能強化の提供方法が挙げられる。数年おきにメジャーバージョンアップやサービスパックによる大規模な機能強化を提供するのでなく、年に2回程度の「機能アップデート」を通じて継続的に提供し続けるかたちとなる。このような新しいアップデートのモデルをマイクロソフトでは「Windows as a Service(WaaS)」と称している。  このアップデートのモデルが変わることで、ユーザー企業の運用モデルも変わってくる。企業のクライアントに新たなOSを導入する際には、一般的に綿密なテストが行われるが、今後これを半年ごとに行っていくのは困難だ。そこでマイクロソフトも、スムーズに検証できる環境を整えようとしている。「Windows 10 は高い互換性を備えており、すでに導入している企業ユーザーでもかなり順調に移行できている。それでも企業として検証したいと考える方は多いので、マイクロソフトでは16年、アプリケーション互換性状況を公開するサイト『Ready for Windows』や、テレメトリデータを利用してアップグレードに関する解析情報を提供するクラウドサービス『Windows Upgrade Analytics』のプレビュー版も立ち上げた」(日本マイクロソフトの三上本部長)という。

 企業内での機能強化アップデート展開についても、社内の管理サーバー(WSUS = Windows Server Update Services)やクラウドサービス(Windows Update for Business)で管理でき、マイクロソフトが用意するサイクルに合わせて部門単位でも先行展開が可能となっている。こうしたツール群を活用することで、展開に要する人員を約3分の1、コストを約2分の1にも下げられるという。


九嶋俊一

日本HP

執行役員

パーソナルシステムズ

事業本部長

兼サービス・ソリューション

事業本部長

 「当社としても、アップデート展開を支援する『HP Image Assistant』というツールを用意している。HPで検証済みのリファレンスに合わせてデバイスドライバなどのバージョンを統一させるもので、アップデートの品質が上がり、展開時の手間を軽減することが可能だ。とくに中堅・中小企業に適している」と日本HPの九嶋本部長は強調する。

Windows 10 Mobile の主戦場は法人 HPの「Elite x3」に期待

 Windows 10 は端末の選択肢が広いことも特徴だ。PCやタブレット端末、「2-in-1」といった複合型端末もある。 Windows 10 は生体認証機能「Windows Hello」をサポートしデジタルペンの対応強化など、より自然なスタイルで利用できるOSへと進化し続けている。そして昨年、「Windows Holographic」や「Microsoft HoloLens」を発表し、VR/MRの分野にも Windows 10 の世界を拡大しようとしている。  また、Windows 10 Mobile 搭載のスマートフォンも、現時点でOEMパートナー12社から14機種が発売中だ。

「Windows 10 Mobile」を搭載した「HP Elite x3」

 「デバイスそのものも、数年前に比べて格段に性能や機能が向上している。これまでは導入に相当な費用が必要だった生体認証も、 Windows Hello によって企業の規模にかかわらず手軽に利用できるようになった」と日本マイクロソフトの三上本部長はアピールする。さらに、「OSのライフサイクルが変わったことも、端末の導入/更新のタイミングの自由度を高め、働き方などの変化に合わせたデバイスの追加や更新が容易になる。こうしたメリットは、大企業よりむしろ中堅・中小規模の企業の方がより大きいだろう」と続ける。  HPとマイクロソフトの協業で生まれた端末の一つに、 Windows 10 Mobile 搭載3-in-1デバイス「HP Elite x3」がある。単体でタブレット端末として使える大画面スマートフォンは、オプションのドックと組み合わせればノートPCやデスクトップPCのように使うことができる。 Windows Hello 対応の指紋および虹彩認証機能も搭載し、携帯端末でとくに重要なセキュリティ強化と利便性向上の両方に貢献している。日本HPの九嶋本部長は、「Windows 10 Mobile は、他のモバイルOSと比較して強固なセキュリティや、すぐれた管理性が大きなメリット。他のモバイルOSでMDM(モバイルデバイス管理)ソリューションが別途必要となるのに対し、 Windows 10 Mobile ならPCと同じ環境で管理できる」と説明する。

 Elite x3が3-in-1デバイスとして機能するのは、Windows 10 Mobile の機能の一つ「Continuum」の恩恵だ。この機能は今のところ、Windows 10 Mobile 端末のなかでも一部機種でしか実装されておらず、Elite x3の差別化要素にもなっている。

 「Windows 10 Mobile は、PCの Windows 10 とユーザーインターフェースが共通しているうえ、 Office 365 との親和性も高いことから、すでにOffice 365 を利用している企業にとって、業務をモバイル化する際の有力な選択肢となる。PC並みの性能を携帯できるサイズで実現し、かつ3-in-1形態を実現できるのは、Windows ならではといえるだろう」と日本マイクロソフトの三上本部長は説明する。

 Windows 10 Mobile の日本企業での採用は徐々に始まっており、Elite x3についても、大きめの案件が出てきている。

 日本HPの九嶋本部長は、「法人向け Windows の市場全体が Windows 10 移行に向けて動き出しているなか、デバイス運用管理の環境も変わろうとしており、そうなれば Windows 10 Mobile の導入も容易になってくる。結果、業務用のスマートフォンには、Windows 10 Mobile を選ぶのが有利となってくる。この流れは、販売パートナーも気づいているだろう。Elite x3 では、金融や製薬など、効率化したい外回り業務がある一方でセキュリティも重要な業界で、とくに引き合いがある」としている。

Windows 10 でワークスタイル変革へ 販売パートナーに大きなチャンス

 今後、両社の協業はさらに密度の濃いものになる。日本HPの九嶋本部長は、「Windows 10 Mobile に関しては、日本マイクロソフトと一緒に顧客を開拓し、マーケティングも引き続き協調して取り組んでいく。また、デバイス開発の方針も、これまでの『よい製品をつくる』ではなく、『ワークプレイスを支援するソリューションをつくる』へと変えていく。人々のワークスタイルがコラボレーティブに変化してきているため、そうしたニーズに対応したデバイスが求められている」と説明する。

 Windows 10 への移行が本格化すれば、企業のワークスタイル変革への取り組みも加速していくことになる。その変革をビジネスチャンスと考える日本マイクロソフトの三上本部長は、「新事業年度を迎える企業が多い4月以降に、Windows 10 への移行を考えているユーザーが多いという感触がある。ディストリビュータやSIerには、そのタイミングに合わせて新たなデバイスを提案する機会が出てくるだろう。2-in-1や3-in-1も市場で受け入れられるようになり、デバイスのカテゴリ分けが曖昧になってきているが、ユーザー企業のやりたいことに合わせてくれるデバイスが次々と出てくれば、ビジネスチャンスは広がっていくに違いない」と捉える。

 Windows 10 は、特有のWaaSモデルに対する抵抗感も一部にはあるが、あらゆる企業がいずれ導入することになるOSであるため、そうした障壁がなくなるのも時間の問題だろう。日本HPの九嶋本部長は、「WaaSモデルは、多くのユーザーがなじんでいるスマートフォンなどに似たものであり、理解してもらえば抵抗感は少ない。むしろ、販売パートナーにとってみればWaaSモデルはチャンスといえる。クライアントOSの運用モデルの変化に合わせて入り込んでいけば、ユーザーとの長いつき合いが期待できるはずだ」と断言する。







こんな記事もよく読まれています





コメントを残す