イベント空白の来週は業績と需給を徹底考察 – 会社四季報オンライン

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イベント空白の来週は、再来週からの試合に備えて球筋を見極める時間に充てたい(ADWARZ / PIXTA(ピクスタ))

 東京株式市場では新年早々から流通サービス大手各社の決算発表に一喜一憂する相場が続いた。が、それも1月15日の東宝(9602)、MORESCO(5018)、メタップス(6172)、中本パックス(7811)、キャンドゥ(2698)、ティーケーピー(3479)の注目各社が発表を終えると一区切りとなる。

 来週は国内外を見渡しても取り立てて注目イベントが見当たらない。おまけに米国市場は15日が休場(キング牧師の日)だ。幕間に物色するテーマや銘柄を事前に探し出すのは難儀だ。そうなると、短期で利ザヤを稼ぐ投資家層にとっては、持ち高調整と銘柄入れ替えをするタイミングなのかもしれない。ヘッジファンドが株価と為替の指数で売りを仕掛けて、現物市場に揺さぶりをかける手口に対しても警戒が必要だろう。

 もっとも相場が調整入りすること自体は悪いことではない。押し目らしい押し目がないまま年を越した優良銘柄は数多いからだ。これらがスピード調整したほうが物色の矛先が広がってよいとも言える。さ来週23日の東京製鐵(5423)、安川電機(6506)を皮切りに12月期、3月期の決算発表シーズンが待ち構えている。それに備える意味で来週は個別の業績推移という“球筋”を見極める時間に充てたいものだ。

 では、球筋を見極める視点を考察してみたい。流通サービス大手の業績推移は明暗が分かれた。年末の書き入れ時にしっかりと稼いで好業績だったファーストリテイリング(9983)、これに対して全体では好調でも「国内コンビニの微増止まり」がショック安となったセブン&アイ・ホールディングス(3382)、アルバイトの過剰採用が重荷で前年同期比減益となったサイゼリヤ(7581)がその典型例だ。

 この3銘柄を比べるだけで、教訓めいたことに気づかされた。円安による調達コスト増と採用含めた労務費負担増が粗利益率を圧迫する状況がこれから深刻化するかもしれないことだ。原油など商品市況の高止まりも利益圧迫要因として気になる。これら難局を打破するカギは、コスト増を吸収するトップライン(売上高)の伸びに尽きる。「売上増は七難隠す」という格言を思い起こすとよいだろう。トップラインは、M&Aによる規模のメリット追求だけではなく、販価上昇や価格訴求を伴う地道な取り組みの成果が伴うほうがよいのは当然だ。

 さらに個別株の値動きで気づいたのは、上げ基調の人気株の中で売り残高より買い残高が超過した信用需給の悪化が目立ったことだ。その一方で需給が拮抗、あるいは売り残超過の銘柄も目についた。昨年11月7日~9日に付けた高値を足元で更新した好業績&好材料のモメンタム(勢いのある)銘柄に限ると、日本ユニシス(8056)、旭化成(3407)、いすゞ自動車(7202)、富士電機(6504)などが好需給だった。需給悪化銘柄は、決算見合いで材料出尽くしの売りが出る可能性がある。これに対して好需給銘柄は、踏み上げ相場の思惑が働くこともあり、下値拾いに向いているのではなかろうか。

 タイミングよく下値を小すくいすると、四半期決算の内容を好感して高値を更新するパターンは十分に期待してもよい。相場格言にある「節分天井」まで全体相場の方向感が悪化しない前提での話だが。

(『株式ウイークリー』編集長)




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