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五島沖の浮体式洋上風力発電、グリーンボンド発行 発行総額は100億円

出典:Climate Bonds Initiative HP、Climate Bonds Initiative “2015 Green Bond Market Roundup” より環境省作成

戸田建設(東京都中央区)は12月8日、長崎県五島市沖で計画中の浮体式洋上風力発電施設を建設するための資金調達において、「戸田建設グリーンボンド」(第3回無担保普通社債)を発行すると発表した。発行総額は100億円、発行年限は償還期限5年、年利は0.270%。

「戸田建設グリーンボンド」は、日本の事業会社が浮体式洋上風力発電プロジェクトを対象に発行されるグリーンボンドでは、国内初の事例となるという。

債券発行に起用された証券会社は、三菱UFJモルガン・スタンレー証券(主幹事)、みずほ証券(幹事)、SMBC日興証券(幹事)。

サステナリティクスによるセカンドオピニオンを取得

同社のグリーンボンドとしての適格性については、ESG(環境・社会・ガバナンス)評価会社であるサステナリティクス(Sustainalytics/本社:オランダ・アムステルダム市)によるセカンドオピニオンを取得している。

また、R&I(格付投資情報センター/東京都千代田区)による「R&Iグリーンボンドアセスメント」において、「グリーンボンドの資金調達が環境問題の解決に資する事業に投資される程度について、非常に高い」と評価され、12月8日、最上位評価である「GA1」が付与されている。

R&Iが、同社債がグリーンボンド原則に則った債券であると考え、「GA1」と評価した理由は、下記の通り。

  • 同グリーンボンドの資金使途が、長崎県五島市沖に計画中の最大22MWの浮体式洋上風力発電所の建設資金であること。また、洋上風力発電事業は再生可能エネルギー発電事業であり、地球温暖化の緩和に資する事業であること。
  • 海に囲まれた日本は、洋上風力発電の導入ポテンシャルが大きい。中でも、水深の深い海域にも設置可能な浮体式洋上風力発電の、日本初となる本格的な事業化は、日本の再生可能エネルギー発電の導入促進に大きく貢献することが期待される点。
  • 戸田建設が、環境に関する全社的な体制を整え、事業活動を通じて先進的な環境保全活動に取り組んでいる点。

なお、同社債の発行体(戸田建設)とその保険金支払い能力についての格付けは、R&IのBBB+(「ポジティブ」という評価)を取得している。

グリーンボンドのガイドライン

環境省の「グリーンボンドガイドライン 2017年版」によれば、グリーンボンドとは、企業や地方自治体などが、国内外のグリーンプロジェクト(環境改善効果のある事業)に要する資金を調達するために発行する債券。具体的には、

  1. 調達資金の使途がグリーンプロジェクトに限定され
  2. 調達資金が確実に追跡管理され
  3. それらについて発行後のレポーティングを通じ透明性が確保された債券である

ことを要件としている。

2016年実用化の浮体式洋上風力発電に続くプロジェクト

戸田建設は、2007年から外部研究機関ととともに浮体式洋上風力発電の研究プロジェクトをスタート。2010年からは環境省の実証事業を経て、長崎県五島市下崎山町崎山漁港の沖合(約5キロメートル)で、2016年に実用化した。

今回のグリーンボンドは、これに続き、五島市沖で建設する浮体式洋上風力発電施設の設備投資資金に充当予定するもの。

なお、同社は、「すべての事業活動を通じて、環境保全活動を展開する」を環境方針に掲げ、浮体式洋上風力発電の事業化においても「中期経営計画2019」で持続的成長への取り組みとしてあげている。


環境省では、グリーンボンドの市場の国際的な発展を踏まえ、国内でグリーンボンドの認知度を高め、国内におけるグリーンボンドの発行と投資をさらに拡大することを目指して策定した「グリーンボンドガイドライン」を公表している。

これによれば、世界でのグリーンボンドの年間発行額はここ数年で急増しており、2016年の年間発行額は810億米ドル(前年のほぼ2倍)にのぼった。

また、グリーンボンドの調達資金の充当対象別の発行実績は、2016年に発行されたものでは、「(再生可能)エネルギー」が38%と最も多く、次いで「建築物や産業(の省エネルギー)」が18%となっている。「(低炭素)交通」「(持続可能な)水資源」「廃棄物処理」「農業・森林」「(気候変動に対する)適応」が、残る44%を占めている。



グリーンボンドの調達資金の充当対象別発行実績

出典:Climate Bonds Initiative “Green Bonds Highlights 2016” より引用


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