名物社長には要注意!? 東芝、DeNA、オリンパス…粉飾決算、企業不祥事を見抜くための「6つの注意点」 – ハーバー・ビジネス・オンライン

Home » 07事業再・M&A » 名物社長には要注意!? 東芝、DeNA、オリンパス…粉飾決算、企業不祥事を見抜くための「6つの注意点」 – ハーバー・ビジネス・オンライン
07事業再・M&A, 企業価値/事業価値 コメントはまだありません



 粉飾決算企業やそれに準じる怪しい企業は、有価証券報告書上の数字に注視することでも察知できるが、企業の適時開示情報の文言やリリースを出すタイミング、メディアの動向や経営者の振る舞いといった定性的な観点からも見抜くコツがある。

photo by はむぱん

 粉飾決算を行う主体は、

①損失を隠したい・時価総額を釣り上げたい経営陣

②経営者の掲げる無茶な経営目標の達成にプレッシャーのかかった現場

③内部統制が行き届いていない子会社の経営者(主に海外)

の3パターンに大別される。②や③といった現場の内部事情は外からなかなか窺うことが難しいが、①の経営者の行動に関しては、メディアや会社のニュースリリースを通じてある程度把握することができる。以下に、「PR」や「人事」など6つの観点から、怪しいと疑うべき兆候についてまとめた。

⇒【資料】はコチラ https://hbol.jp/?attachment_id=132882

1.PR/IR

 まず、会社や社長が無闇やたらにメディア露出したり、社長が社内・メディア・アナリストから神格化されている企業には要注意である。企業に対して独立的に接するべき経済メディアが、壮大な事業構想を語る社長を無批判に「イノベーター」などとして取り上げることがよくある。

 社長は「○年後に売上×兆円を達成する」とか「業界構造を一変させる」などと大仰なことを言いがちだが、その実現可能性について経済記者がきちんと検証した上で取り上げているケースは少ない。一般紙ならなおさらだ。特に「名物社長」のような人物に対しては、社員のみならず記者やメディアもある種の「信者」となってしまって、業績目標が未達に終わっても批判的な記事が載らないこともある。

 雑誌や新聞、ネットメディアに限らず、紙の書籍でも特定の会社や社長を持ち上げるものがよくあるが、これらも会社のある種の「販促資料」だと考えるべきだ。実際、自社で買い上げて広告宣伝費として計上していることもある。

 こうした会社・社長の露骨なメディア露出が危険なのは本業がうまくいっていないところこそ、こういったPRに腐心しているケースがあるからだ。読者としては時価総額釣り上げのためにメディアに出ているの可能性を考える必要があるとともに、メディアに出まくっている企業の実態はどうなっているのか、定量的に見る必要がある。

 適時開示など、IRにおいてはより一層露骨な株価釣り上げのためのアピールが行われることもある。これも要注意だ。特にいま流行りなのは「AI」「IoT」「VR/AR」「Fintech」「Blockchain」など、これからの成長が期待される技術分野と絡めたリリースを、本業となんら関係ないのに多発することだ。

 昨年、企業の過大評価や不正を追及する空売り屋であるウェル・インベストメンツ・リサーチから指摘を受けた「JIG-SAW(ジグソー)」というベンチャー企業は「AI」や「IoT」といった用語を頻繁に使っているが、実際にはそれらの技術を開発するエンジニアは全然いないのではないかと疑われている。

 とりわけ個人投資家の多いマザーズにおいては、IRの文言だけに飛びついて銘柄が売買され、企業価値評価の理論では正当化しえない株価になる現象がよく見られる。それを悪用して中身のないリリースばかり出している会社は厳しく見張る必要がある。



次ページ買収・海外進出、資金調達にも注意


こんな記事もよく読まれています



コメントを残す