千葉県内企業、4割超が事業承継に未着手 – 日本経済新聞

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 帝国データバンク千葉支店がまとめた事業承継に関する千葉県内企業の意識調査によると、4割以上の企業で引き継ぎに着手できていないことが分かった。経営者の高齢化と少子化などにより、多くの企業が後継者探しに苦慮している現状が浮き彫りになった。

 調査は10月18~31日に県内597社を対象に実施。234社から回答を得た。このうち中小企業は196社だった。

 事業承継を進める計画の有無について尋ねたところ、26%の企業が「計画はない」と回答した。「計画はあるがまだ進めていない」は19%で、半数近い企業が事業の引き継ぎに着手できていない。「計画があり進めている」は26%、既に事業承継を終えている企業は12%あった。

 計画が無いか、進めていない企業に理由(複数回答)を聞いたところ「後継者が決まっていない」が45%で最も多かった。「まだ事業を譲る予定がない」が39%、「借り入れに際しての個人保証がある」が26%で続いた。企業からは「技術を持った社員がいない」と人材不足を嘆く声もあがった。

 事業承継への認識に関する質問では「経営上の問題のひとつ」と捉えている企業の割合が55%で最多だった。「最優先の経営上の問題」と答えた割合は15%で、2つの回答を合わせると約7割に上った。一方「経営上の問題として認識していない」は14%にとどまった。

 同支店の調べによると、県内企業の社長の平均年齢は59.8歳(2016年12月末時点)で、7年続けて上昇している。年代別に見ると、60歳以上の割合は1990年に25%だったが、2016年には54%まで増加。一方、60歳未満は75%から47%に下がっている。

 経営者の高齢化によって事業承継問題が深刻さを増すなか、千葉県内では円滑な事業の引き継ぎを後押しする動きが相次いでいる。

 千葉商工会議所が国の委託を受けて15年に設置した千葉県事業引継ぎ支援センター(千葉市)は中小企業を対象にしたセミナーを年間40回以上開催している。個別の相談にも応じており、これまでに約500社が活用しているという。

 千葉銀行武蔵野銀行は各行傘下のベンチャーキャピタル(VC)と共同で、総額30億円の事業承継ファンドを設立した。ファンドが投資先の中小企業の株式を一時的に所有し、引き継ぎの準備期間を設けてもらう。

 ただ、調査に回答した企業からは「様々な支援メニューは知っているが、事業承継の実務は多岐にわたるため、どこまで有用な制度となっているか分からない」との声も出ている。事業承継が遅れれば廃業が急増する可能性もあり、対策の実行が急務となっている。




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