IoTに振り切ったアドバンテックの勝算、IPCのカバー範囲を強みに (1/2) – @IT MONOist

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 産業用コンピューティングのグローバル大手である台湾Adbantech(アドバンテック)は、ここ数年「IoT(モノのインターネット)企業」としての位置付けを明確化し、IoTプラットフォームなどさまざまなソリューションを新たに展開している。なぜIoTに勝算を見込むのか。同社が取り組む強みはどこになるのか。アドバンテックの組み込みIoT担当社長であるミラー・チャン(Miller Chang)氏に話を聞いた。

IoT仕様へのモードチェンジを進めるアドバンテック

MONOist アドバンテックでは現在、3人の社長体制を採用しています。どういった狙いでこういう体制となっているのでしょうか。

チャン氏 現在の3人の社長体制はIoT時代に対応していくためのものだ。アドバンテックは産業用PC(IPC)をはじめとする産業用コンピューティングに30〜40年取り組んできた。ただ、IoT時代に入りビジネスの在り方そのものを大きく変革する必要が出てきた。アドバンテックでは8つのビジネスグループで展開してきたが、新たな時代に向けてこれらを最適に統合、整理していかなければならない。こうした変革を進めるために3社長体制となっている。

 私が製品に組み込む形の製品群やサービス群のIoT化を進める役割を担う。産業用オートメーション分野をIIoT担当のリンダ・ツァイ(Linda Tsai)氏が担い、財務・管理系をエリック・チェン(Eric Chen)氏が担当する。3人でIoT時代に向けて既存のビジネスを再編成していく狙いだ。

photoアドバンテックの組み込みIoT担当社長であるミラー・チャン(Miller Chang)氏

MONOist なぜそこまでIoTに合わせた体制に切り替えるのですか。

チャン氏 IoTは一過性のものではなく、1つの時代であるからだ。否応なく対応せざるを得ないものだと考えている。IoTを通じて製品はハードウェア単体のビジネスからソフトウェアやデータサービスなどを加えたものに変化していく。

 具体的にはIoTへの対応は3つのステップで進めていく。1つ目が、ハードウェアの統合と整理である。IoTによるビジネス価値は従来の専門領域やセグメントなどを超えたところに生まれる。そういう意味では、ビジネスグループの統合などとともに、当社が提供してきたハードウェアについても統合の可能性などを検討していく。統合が進むことで顧客に新たな価値を生み出せる可能性も広がる。

 2つ目が、サービス基盤の提供である。ソリューションレディプラットフォームとしているもので、IoTソフトウェア基盤である「WISE-PaaS」などがこれに当たる。基盤を通じてハードウェアとソフトウェアを組み合わせ、ソリューションとして価値を提供する仕組みである。

 3つ目がエコシステムの構築だ。外部のエコシステムパートナーのソリューションと組み合わせて、価値の提供範囲を拡大していく。

アドバンテックが持つ強み

MONOist IoTを事業の中心とすると宣言する企業はとても増えていますが、アドバンテックの強みには何があると考えますか。

チャン氏 まずはエッジ領域での製品の幅広いカバーエリアが挙げられる。IoTを実現する上でエッジコンピューティングは大きなカギを握るが、そのエッジのコンピューティングデバイスでアドバンテックはさまざまな機器を展開している。インテルベースのX86系のアーキテクチャでも、Armベースのアーキテクチャでも数多くの製品群を展開し、ボードコンピュータなども多くの機器に導入している。産業用PCでは特に全世界で高いシェアを獲得している。これらの優れたハードウェア群を保有し、さらに多くの機器で実際に稼働しているというのは、他社にはない大きな強みだと考えている。

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アドバンテックの製品群の例(クリックで拡大)出典:アドバンテック

 さらに、センサーノードからの情報取得に向けては、データ送信特化の組み込みプラットフォームである「M2.COM」なども用意しており、センサーからIPCまでさまざまなデータ取得を可能としている。



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「M2.COM」のイメージ(クリックで拡大)出典:アドバンテック


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