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[ヒューストン 8日 ロイター] – 石油メジャーの財務改善が先送りされる可能性がでてきた。石油輸出国機構(OPEC)の減産がもたらした原油高の流れが続くかどうかはっきりしないうちに生産拡大に向けて多額の設備投資を行っているためだ。

BP<BP.L>、シェブロン<CVX.N>、エクソンモービル<XOM.N>、ロイヤル・ダッチ・シェル<RDSa.L>、トタル<TOTF.PA>の上場最大手5社の昨年末時点の負債は計2970億ドルと2012年の2倍近くに膨らみ、各社は負債の圧縮に努めている。

しかし原油価格が前年同期から70%ほど上昇したにもかかわらず、大半ではキャッシュフローが株主還元や事業拡大プロジェクトなどの支出を賄う水準に達していない。

シティグループのアナリストチームは、債務の利払いなど他の支出もあり、損益分岐点の到達時期は最短でも2020年にずれ込んだとみている。

オッペンハイマーの石油アナリストのファデル・ガイト氏は「石油・ガス業界全体でバランスシートがかつてないほど悪化している」と話す。

米国の生産者にとって採掘している原油の一部は1バレル=40ドルならコスト割れとなるが、価格が50ドル強の水準を維持しているため、しのげる状態にある。

シティグループの試算によると、原油価格が50ドル台半ばで推移し続ければ、産油大手のキャッシュフローは昨年比で平均71%増える可能性がある。

問題はあまりにも多くの油井が早期に生産を再開して、OPECの取り組みが水泡に帰し、原油価格が昨年初めの12年ぶり安値に逆戻りしてしまうことだ。

米エネルギー情報局(EIA)によると、3月のシェールオイルの生産量は前月比で日量7万9000バレル増。調査会社IHSマークイットのダニエル・ヤーギン副会長は、シェールオイルの生産量は今年末までに日量50万バレル増えそうだとみている。

ヤーギン氏はインタビューで「米シェール業界は健在だということを示した。世界の石油市場にとって重要な要因であり続ける」と述べた。

ロイターが石油メジャーの投資家向けの説明や経営計画を分析したところ、ほとんどの企業は少なくとも2021年までは生産が高い伸びを示すと見込んでいる。

ロイヤル・ダッチ・シェル、エクソンモービル、シェブロン、BP、トタル、スタトイル<STL.OL>、ENI <ENI.MI>は向こう5年間で総生産量が15%増える計画だ。

シティグループの試算では、大手の営業キャッシュフローが設備投資と配当支払いの合計額を上回る時期は1年先送りされた。メジャーが財務で最大のコストとなるこの2項目を穴埋めするには、年内に油価が55─60ドルで推移する必要があるという。

(Ernest Scheyder、Gary McWilliams記者)




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