アマゾンが風力発電でもビッグプレーヤーになった理由 – ニュースイッチ Newswitch

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 世界最大級のオンライン小売業者、アマゾン・ドット・コムは、環境保護にも力を入れている。フルフィルメントセンター(アマゾン独自の配送センター)やデータセンターのグローバルなネットワークが拡大し続けているなかでは、巨大な電力が必要なのだ。 同時に再生可能エネルギーに対する強い意欲やコミットメントをもつ同社は、すでに具体的な取り組みを進めている。実際、クラウドコンピューティング事業部門のAWS(アマゾン ウェブ サービス)は、世界のインフラ運営において100%再生可能エネルギーを利用するという長期的なコミットメントを打ち立てた。

 もはや、再生可能エネルギー業界のビッグプレーヤーと化したアマゾン。風の強いテキサス州西部地域に同社最大の風力発電施設を建設することも既に発表している。

 この“Amazon Wind Farm Texas”が2017年末に完成すれば、その発電容量は年間約100万メガワット時に達する計画。これは約9万世帯の家庭(米国の場合)の電力を十分に賄える規模だ。

 Lincoln Clean Energy社が建設を担うこの発電施設には米ゼネラル・エレクトリック(GE)製の風力タービンが採用されており、発電量の9割をアマゾンのフルフィルメント部門が使用する。

 GEリニューアブル・エナジーで北米・南米の営業責任者を努めるスコット・スタリカ氏は、風力発電は環境だけでなく”おサイフ”にも優しい、と言う。

 風力発電のコストは6年前に比べて、約3分の1になり、風力発電は代替発電よりずっと競争力があるからだ。

 EIA(米 エネルギー情報局)が発表したデータによると、連邦政府税およびその他の助成金を除いた陸上型風力発電のコストは、2020年までにメガワット/時あたり73.60ドルとなり、タービン技術が向上すればさらに下がると予想されている。

 在来型エネルギーである石炭のコストはメガワット時あたり約75.20ドル。再生可能エネルギーの本格化が進もうとしている。

 企業が、本質的にコスト競争力のある再生可能エネルギーを活用する機会は増え続けている。AWSは2015年に“Amazon Solar Farm US East”、“Amazon Wind Farm Fowler Ridge”、“Amazon Wind Farm US Central”、“Amazon Wind Farm US East”を建設すると発表した。

 2016年には、さらに5つの太陽光発電施設と1つの風力発電施設の建設を発表し、AWSの一連のプロジェクトは合計10件になった。“Amazon Wind Farm Texas”を加えると、アマゾンは2017年末までに約360万メガワット/時の再生可能エネルギーを発電する体制が整う。

(写真:GEリニューアブル・エナジー)

自治体と事業者の双方にとって有益なモデル

 テキサス州スカリー郡は、その豊かな風力と手頃な発電・送電コストが評価され、“Amazon Wind Farm Texas”の用地に選ばれた。

 「風力資源に恵まれ、プロジェクトによる景気浮揚効果を地域住民が歓迎してくれる場所に、こうした大規模な風力発電施設を造るのは、とても理にかなっている」とGEウインドエナジーでセールスを担当するポール・パーカー氏は話す。

 「とにかく豊富な風力資源が必要になるし、グリッドに集約・接続するためには、近くに送電線がなければいけない。このプロジェクトは各地点をつなぎ、最適なエネルギーソリューションをアマゾンに提供するモデルケースになっている」(パーカー氏)

 テキサス州は、州が自ら環境調査をして風力発電ビジネスに有用なエリアを割り出し、公的資金を投じてグリッド網へと接続する送電線を敷設、認可取得した。

 その努力の甲斐あって、同州は次々と風力発電事業者の誘致に成功。自治体と事業者の双方にとって有益なモデルを確立した。

 2015年の「パリ協定」(COP21で採択)を受け各国ともCO2排出削減の責務を果たさねばならない今、このモデルには多いに学ぶことがある。




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