「すべきこと」を常に作業者が分かっている工場か – 日経テクノロジーオンライン

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古谷 賢一=ジェムコ日本経営、本部長コンサルタント、MBA(経営学修士)

 前回のコラムで、強い工場をつくるためには売り方と造り方を連携させること、そして造り方と買い方を連携させることが重要だと説いた。こうした連携によって付加価値を高める活動が「サプライチェーンマネジメント(SCM)」だ。

 SCMは、原材料の調達から顧客へ製品やサービスを提供するまでの全ての過程をビジネスプロセス全体として捉え、全体最適を図ることによって顧客に対する付加価値を高める経営管理の手法を指す。そして、調達から製造、販売までの製造業におけるSCMを工場で推進するための有効なツールが、生産計画の「見える化」だ。生産計画は工場の操業を管理するための重要な手段である。同時に、販売計画と調達計画につなげるために、部門間で連携を取る際の重要な共通言語になるのだ。

強い工場づくりのポイント

 まず、生産計画の基となる生産管理とは何かを確認しよう。JIS-Z-8141の生産管理用語には次のように記載されている。

1. 所定の品質Q(Quality)・原価C(Cost)・数量および納期D(Delivery)で生産するため、またはQ・C・Dに関する最適化を図るため、人、物、金、情報を駆使して、需要予測、生産計画、生産実施、生産統制を行う手続き及びその活動。
2. 狭義には、生産工程における生産統制を意味し、工程管理とも言う。

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 狭義の生産管理で語られる生産計画とは、端的に言うと「今日、何を、どの順番で、いくつ、どれくらいの時間で処理するか」を生産前に決めて、それを守るように実行する取り組みのことだ。

 そもそも生産計画がなければ、コストも納期も管理できない。生産計画が生産現場に明示されず、コンピューターの中だけで運用されていたり、管理・監督者の頭の中だけで行われていたりすると、生産現場はどう動いてよいか分からない。決められたコストや納期で生産が行われるかどうかは、現場任せ(管理者の力量に依存)になってしまう。これでは、組織としてきちんと管理された状態であるとは言えない。

 生産計画の見える化とは、「今日、何を、どの順番で、いくつ、どれくらいの時間で処理するか」を職場の全員が分かるように明示し、その結果がどうなったのかを職場の全員が把握できるようにして、問題があれば全員の認識の下で対策を講じることである。




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