地銀105行、勘定系ITベンダーの勢力図 – ITpro

Home » 03マーケティング » 地銀105行、勘定系ITベンダーの勢力図 – ITpro
03マーケティング, CRM コメントはまだありません



全国の地方銀行105行と勘定系システムの担当ベンダー

ITproプレミアム会員の方は印刷可能な拡大画像をご覧いただけます

周辺系からの戦略が奏功、ついに本丸へ

 2017年5月8日、岡山県の中国銀行が「TSUBASA(翼)プロジェクト」の基幹系共同システムの利用を始めた。千葉銀行のシステムをベースに、複数の地銀が利用できるように改修したシステムだ。2016年1月に千葉銀、2017年1月に新潟県の第四銀行が使い始めており、中国銀の加入で3行体制となった。千葉銀はハードウエア更新とは別に、アプリケーション改修に10億円をかけて共同システムを構築した。割り勘効果が働き、運用費は同行だけで年3億円減るという。

 TSUBASAの源流は、2006年に日本IBMが企画した「次世代金融サービスシステム研究会」に遡る。千葉銀と第四銀、石川県の北國銀行が共同化の検討を始め、中国銀と愛媛県の伊予銀行、富士通ユーザーの東邦銀行(福島県)が加わった。営業店やCRM(顧客関係管理)などの周辺系システムから共同化を進めるなど、勘定系の担当ベンダーに縛られない、緩やかな連携だった。

 部分的な共同化によって交流と検討を重ねた取り組みが奏功し、ついに本丸の勘定系の共同化に踏み込めた。千葉銀の宇野晃彦システム部部長はTSUBASAについて「各地の雄が集まるプロジェクトだ」と胸を張る。TSUBASAの勘定系は日本IBM製メインフレームで動作する。他行に飲み込まれる可能性が低い、安定した共同化陣営の誕生で、日本IBMは顧客をつなぎ止めやすくなり、再編によって新たな顧客を手に入れられる可能性も高まる。

 類は友を呼んだ。2015年にTSUBASAに加わった北海道の北洋銀行は2017年5月、千葉銀などと基幹系システムの共同化を本格検討することに合意した。北洋銀は第二地銀だが北海道では経営規模が最大。預金量は地銀105行中6位を誇る。

 北洋銀は、経営破綻した旧北海道拓殖銀行の営業譲渡を受けたのに伴い、旧拓銀の日本IBM製システムを使い続けてきた。日本IBMにとっては、TSUBASAをテコに既存顧客を囲い込めた格好だ。

 対照的に大きな獲物を逃がしたのは日立製作所だ。北洋銀は旧拓銀の営業譲渡を受ける前は、日立の勘定系システムを利用していた。静岡銀行と次世代オープン勘定系パッケージを開発する日立にとっては有力な売り先の候補だった。




こんな記事もよく読まれています



コメントを残す