ロヒンギャ危機:ミャンマー・ラカイン州での移動の制限が支援の足かせに … – PR TIMES (プレスリリース)

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栄養不良の検査を受ける女の子。(2017年12月21日撮影) © UNICEF_UN0155430_Thame栄養不良の検査を受ける女の子。(2017年12月21日撮影) © UNICEF_UN0155430_Thame

【2018年1月9日 ジュネーブ発】

 本日、国連ジュネーブ事務所における定例プレスブリーフィングで、ユニセフ(国連児童基金)の広報官マリキシ・メルカドは、訪問したミャンマーのラカイン州のロヒンギャの子どもたちの状態について下記の通り報告しました。

* * *

 私は昨年12月6日から今年1月3日までミャンマーに滞在し、ほぼ半分の時間をラカイン州で過ごしました。昨年8月に暴力が勃発し、その圧倒的多数をロヒンギャの人々が占める65万5,000の人々が家を追われ国境を越えてバングラデシュに逃れることを余儀なくされたラカイン州北部を訪問しました。また、2012年から12万人以上のロヒンギャの人々が足止めされている不衛生な避難民キャンプや、移動の自由や基本的社会サービスへのアクセスがより制限された状態で約20万人が暮らしている村々があるラカイン州中部も訪問しました。

 ユニセフもパートナー団体も、ラカイン州北部へのアクセスが十分にないため、そこに残っている子どもたちの実像を知ることができていません。私たちが分かっているのは、彼らの置かれた状況が深刻だということです。昨年8月25日以前、私たちは重度の栄養不良に苦しむ子どもたち4,800人を治療していました。しかし、今では彼らの命を守るために必要な治療を提供することができません。私たちのパートナー団体が運営する外来の栄養治療センター12カ所のすべてが、略奪され、破壊され、スタッフが辿り着けないために閉鎖に追い込まれました。私たちが支援してきたプライマリー・ヘルスケア・センター5カ所のすべてが機能しておらず、きれいな水や食糧物資を配給できる場所が近くにはありません。パートナー団体は、暴力の最中に家族と離ればなれになった子どもたち20人を確認していますが、実際は少なくとも100人はいると推定され、その多くは私たちが入ることができないラカイン州北部にいます。

 Maungdow町は、最近の暴力の傷跡を色濃く残しています。ブルドーザーで押しつぶされた広大な土地、ほとんどが閉店している商店、歩く人がまばらな通り、ほとんど目にすることのない女性とさらに少ない数の子どもたち。昨年8月25日以前には約44万人が暮らしたMaungdowの町に、今でも残っている人々の数は約6万人と推計します。農村部に暮らすロヒンギャの子どもたちはほぼ完全に孤立しています。ロヒンギャとラカイン州のコミュニティの双方の子どもたちの間で、心をむしばむような高いレベルの恐怖が存在することを聞きました。

 ユニセフは、ミャンマー政府およびラカイン州政府と協力して、すべての子どもたちに対して、彼らの民族、宗教、地位、および状況に関わらず、彼らが必要としている保護と支援を届けるための準備ができています。その実施のためには、直ちにラカイン州全土への定期的かつ制限されないアクセスが必要です。

 

キャンプの出入りは厳しく制限されている。 (2017年12月18日撮影) © UNICEF_UN0155425_Thameキャンプの出入りは厳しく制限されている。 (2017年12月18日撮影) © UNICEF_UN0155425_Thame

 世界の注目がラカイン州北部とコックスバザールに集まる中、ラカイン州中部で2012年の暴力により23カ所の避難民キャンプに追い込まれた子ども6万人以上のことはほとんど忘れ去られています。以前から制限されていたキャンプの出入りは、2016年10月さらに2017年8月の暴力の勃発以降はより厳しくなり、人道支援従事者が子どもたちに支援を届けることをさらに困難にし、キャンプでのすでに貧しい状況をさらに悪化させました。

 キャンプの中には劣悪な環境下にあるものがあります。Pauktaw Township にあるNget Chaung 1と 2 に辿り着けるのは水路のみで、地域のボートを使用し4~5時間かけて支援物資を届けていました。キャンプは海抜より低い土地にあり、樹木もほとんど生えていません。キャンプに着いて最初に感じるのは、吐き気をもよおすほどの悪臭です。キャンプ内の一部は肥溜めと化しています。(高床式の)仮設住居はゴミや汚物の上に組まれた支柱の上で揺れています。あるキャンプでは、人々が水を汲む池は汚水池と隣あっていて、泥でできた低い壁のみで仕切られていました。子どもたちは汚物の中を裸足で歩きます。キャンプ・マネージャーの1人は、12月1日~18日の間に3歳~10歳の子ども4人の死亡を報告しました。

 移動の制限は、ロヒンギャの人々にとってキャンプを出て医療ケアを受けることは非常に難しいということを意味しています。キャンプを出て医療ケアを受けるための許可は、医師が治療が必要であると認めて初めて与えられます。検問所および外出禁止令により遅延が生じます。移動許可の申請にはキャンプに暮らすほとんどの人々には払うことができない費用がかかります。多くの場合親族は患者の同伴を許可されません。一度入院すると、ロヒンギャの人々は立ち入りが制限された場所に閉じ込められ、外部との接触を禁止されます。そのため人々は、伝統療法の治療者、訓練を受けていない医師や、セルフメディケーションに頼るしかなくなっています。基本的な生活環境および命を守るためのサービスへのアクセスの改善が喫緊に必要とされています。

 

ユニセフが支援する仮設学習教室での子どもたち。(2017年12月18日撮影) © UNICEF_UN0155432_Thameユニセフが支援する仮設学習教室での子どもたち。(2017年12月18日撮影) © UNICEF_UN0155432_Thame

 移動の制限は、キャンプに暮らす子どもたちの可能性を脅かしており、特に影響を受けているのが教育の分野です。ほとんどの学習は、不十分な設備の仮設学習教室において、意識は高いものの正式な訓練をほとんど受けた事のないボランティア教員によって行われています。彼らを受け入れる高校は近くにはなく、多くのキャンプが位置する州都シットウェにある1校のみが、ロヒンギャの10年生から12年生を受け入れています。

 以前は、他のキャンプからも、幸運にもシットウェにある高校に通っている子どもがいました。しかし、ある教員の話では、今年に入って、移動の制限のために、より離れたキャンプの生徒が通えなくなりました。私はシットウェ・キャンプに暮らす高校を卒業した17歳に会いました。彼に与えられた大学教育を受ける唯一の機会は、居住地から12キロも離れていない大学での遠隔学習です。2012年以降、ラカイン州の大学に通学できたイスラム教徒はいません。

 ラカイン州の少数民族の子どもたちは、何年ものコミュニティでの暴力と分断による深刻な影響を受けてきました。私たちは長い間、ラカイン州およびミャンマー全土の子どもたちへの、より公平で包括的なアクセスのために力を注いできました。私たちは、子どもは子どもであり、必要とするすべての子どもたちが支援を受けられるべき、という原則を守っています。

 ユニセフは、子どもの権利を守るための重要な活動を行っていきます。私たちは、子どもたちがより良い生活を送り、明るい未来を期待できるように、国際社会に対して、特に地域の組織や国々に対して、彼らの影響力を発揮するよう求めます。

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 危機下にあるロヒンギャ難民の子どもたちと家族に、人道支援を届けるユニセフの活動を支えるため、日本ユニセフ協会は『ロヒンギャ難民緊急募金』を受け付けています。

<ロヒンギャ難民 緊急募金>

郵便局(ゆうちょ銀行)募金口座 振替口座:00190-5-31000

口座名義:公益財団法人 日本ユニセフ協会

*通信欄に「ロヒンギャ」と明記願います。 *送金手数料は免除されます。

※公式ホームページでは、インターネットからの募金を受け付けています。
http://www.unicef.or.jp/kinkyu/rohingya/

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■ユニセフについて

 ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org

※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます

※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について

 公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)




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